子育て世代なら美しく。表書きを綺麗に書くコツvol.1<美文字の基本>
2017.03.23

自分や家族の名前、綺麗に書けますか?
結婚祝い、出産祝い、入園・入学祝い、お香典・・・と、何かとイベント事の多い子育て世代。
表書きに署名することも多くありますが、果たして自分の名前を綺麗に書ける人はどれくらいいるのか!?
名前書き、私はとても苦手です。もちろん練習してから書いてみるのですが、何となく不恰好。何だか曲がっている。
「まぁ・・・いいか」といつも諦めて何とな〜くいびつな形の名前のまま渡してしまいますが、そろそろ大人の常識として自分の名前くらいは綺麗に書けるようにしておきたいかなと思い始めました。
そんなわけで、身近にいた文字のスペシャリストにご祝儀袋、不祝儀袋等の表書きのコツを教えてもらいました!
まずは筆選びから
今回の表書きの先生は、こすぎさん運営局・田中の義母です。
かなり身近で済ませたな、と思われるかもしれませんが(笑)
もともと某有名ホテルで筆耕(招待状の宛名書きや案内板等を書く専門職)をしていた母。結婚式の際も100通近い招待状の宛名を見事な美文字で飾ってくれて、子供が生まれた際には立派な命名書も書いてくれました。今はこのお仕事はしていませんが、こすぎさんの新プロジェクトである「得意を活かすプロジェクト」の「普通の人の得意を活かす」というコンセプトにピッタリのコンテンツなのです!
さて、話を戻します。
「弘法筆を選ばず」なんてよく言いますが、弘法ではないので書きやすい筆を選ぶところからはじめましょう。
筆と言っても筆ペンです。普段づかいするなら筆ペンの方がいいですよね。
ズバリ、おすすめの筆ペンを先生に聞いてみました。それがこちら。
「あかしや 新毛筆」
なぜこれがおすすめか。まわし者でもなんでもありません。
この筆ペンは筆先が細いので、初心者でも書きやすいとのこと。筆が太いと、思わぬところでどぼっとインクが出てしまいます。本物の筆で書くことを思い出してみるとイメージしやすいかもしれません。価格も300円弱なので1本持っておくと便利。
基本を押さえて美文字風に
美しい文字を書くには、細かいテクニックの前に基本を抑えることが重要。
まずは、何も教わらない状態で書いてみました。
う〜ん。まあ美文字とは言えないけど、悪くはないんじゃね?と思いましたがどうでしょう。でもちょっと頼りなさが感じられますね。さて、この「田中」どう変身するのでしょうか。先生から基本中の基本であるポイントを教わりました。
ポイント1・文字の中心をとること
まずは文字の中心を意識することを心がけます。とはいえ、まっさらな状態の紙にまっすぐ文字を書くのは結構難しいものです。そこで、下敷きを用意しましょう。
下敷きの作り方は簡単。チラシの裏でもカレンダーの裏でもなんでも良いので、紙に表書きの縦横の中心線を定規で描きます。文字のだいたいの位置を出して四角で囲っておくとなお良しです。文字数に応じてバランスをとってガイドを描いてみてください。
ご祝儀袋の表書きを重ねるとこうなります。
うっすらと下敷きの線が見えますね。これをガイドに書いていきましょう。
ポイント2・文字は大きめに
次に文字の大きさです。「書くぞ〜」と意気込んで緊張すると文字が小さくなりがちです。ここは思い切って、大きめにかきましょう。
ガイドの枠いっぱいに書くつもりでダイナミックに大きく書いた方が綺麗に見えます。
ポイント3・文字はきもち右上がり
最後のポイントは、文字のバランス。きもち右上がりに書くことでバランスのとれた格好になります。ガクッとあがりすぎはダメ。「きもち」ですよ。
さて、先生の手ほどきを受けて田中の「田中」はどうなったかというと・・・
ダイナミック!!そこ意識したのがよくわかります(笑)まだ美文字とは言えませんが、「綺麗に書こう」と漠然と思って書いていたのが、「中心をとろう」「大きめに書こう」「少し右上がりで」と具体的なところに意識がいくようになったので、これを練習していけばもっと良い田中になるのではないかと思います。
さてさて、美文字への道はまだ遠いですが、このポイント3つ。「中心」「大きめ」「右上がり」を意識するだけで結構変わることがわかりました。
もっと練習したい!という方は「永字八方」の練習をしてみましょう。
「永」という漢字をよく見てみると、点・横の入り方・縦・ハネ・左のはらい・右のはらいなど、8つ全てのパーツが文字の練習になるというところから、習字の世界では練習文字として使用されているそうです。
これに加えて、横線は細め、縦線は太め、左右が対象になるように、さらにこういった要素を加えていけばもっと美文字に近づきます。
次回vol.2では、よくある名字10選の具体的なポイントをお伝えしていこうと思います。
文・写真 こすぎさん運営局 田中
関連: 子育て世代なら美しく。表書きを綺麗に書くコツvol.2<名前ごとのポイント>